小論文の例文1
それでは、実際にどういうような小論文の書き方なのか、例文をのせておきます。
のちにこれについての補足をしますので、あなたも読んでみてください。就職試験の参考になれば幸いです。
なお、横書きの書き方でもありますし、書き方の注意点である項目を見ておかしいところはあると思います。一字下げることもしていませんが、文章だけ参考にしてくださいね。
あくまでも文だけを見てください。段落については後で述べます。
●「信頼」についてあなたの思うところを述べよ。
「信頼」とは、相手のことを信じて頼りにすることである。立場や年齢の違いを意識しているうちは「信頼」関係など生まれない。
お互いに一個人として良さも悪さも認め合って、はじめて「信頼」できるのである。
私はある音楽系のクラブに所属していた。音符も読めない人から、ずっと音楽に親しんできた人までが一緒に演奏する。どうしても、技能の差や学年によるすれ違いが起こってしまう。
私は幼い頃からピアノを習っていたこともあって、ある程度の音楽知識があった。練習不足のパート員の分も私が弾かねば、という気負いと、私よりも技能が上の後輩に負けたくないというプライドがあった。
そんな私はみんなの音が聞こえなくなっていたのだ。そんな時、友人に肩をポンと叩かれたのだ。「一人でがんばらなくても、周りの人もいるよ。もっと肩の力を抜いて。」目が覚める思いだった。
いつの間にか、私は自分の力不足を過剰な自信と学年で隠そうとしていたのだ。頼ることを恥と思っていたのだ。
しかし、互いを信じ、足らないところを補い合うことで一体感は生まれる。頼ることは弱いことではなく、自分の不足を認めるとても勇気のいることなのだ。
企業内でも同じことである。人と人との間に「信頼」関係が薄くなってきたと言われているが、それはお互いが敵対して上下の物差しで見ているからだと私は考える。
もちろん、企業内では上下の関係は必要ではあるが、お互いに一個人としてみていくことが評価などにもつながるのではないだろうか。
きっと誰にでも良い面と悪い面があるという当たり前のことに気付くだろう。それを認め合ってみんなで補い合うことで、「信頼」関係が生まれて、共に成長できるのだ。
私はクラブ活動を通して、人を「信頼」することの難しさと大切さを学び、「信頼」できる仲間を得た。社会人として就職してもこの体験を常に忘れないようにして、「信頼」できる人間関係を築いていきたいと思う。
あなたはこの小論文を読んで、どう思うでしょうか。